私は異邦人{I LOVE NY 51}


途中に撮ったゴミ箱とその様子

写真は、マンハッタンを数分歩いている途中に撮ったゴミ箱とその様子である。ゴミの分別はまったく見られず、ゴミがゴミ箱からはみでそうなものもある。アメリカの住人は日々の生活の中で、日本ほどリサイクルの重要性や環境問題を重視していないのが現状である。ゴミは減量されるどころか、増量しているのではないか?と考える。
前回日本に帰国した際に様々な商品が、リフィール(詰め替え用パック)になっており、またゴミ箱の数もぐんと減っていた事にとても驚いた。アメリカではこのように住民全体が協力体制を取る生活習慣を悲しきかな見ることが少ない。スーパーマーケットへ行って買い物すると何枚ものプラスティック袋に入れてもらうのだが、ここで日本人の私。前回日本で得た教訓を忘れず、なるべく袋をもらわないようにしているが、もらうのを拒否すると嫌な顔を店員にされるのもしばしば。
今住んでいる地域は家の周りのゴミの回収は週に三回。家にあるゴミ箱から溜まったゴミ袋を家の前の道に置くだけなのであるが、時々家具を何個か捨ててあるのを目撃しがっかりすることがある。それでもゴミ収集車に入れて終わりである。ここで「家具を捨ててはいけない!」と捨てた人物に問いかけても相手は「すみません」とは言わないだろう。ゴミはゴミそしてここでもアメリカはフリーダム(自由)である、と言ってしまうのであろうか?最近よくアメリカのフリーダム(自由)とは幅広く制限のないものだなと思う。だってここはアメリカ=自由の国、とは言え常識を超える状況に対しこの自由という言葉を使う人にたくさん会ってきた。
あと1年少しと迫っているアメリカ大統領選挙。アメリカでは20代をターゲットにした多くのテレビ番組で人気女優&男優、歌手などをアイコンに選挙の投票を呼びかけている。注目されているのは女性大統領、または黒人大統領の誕生か。元スーパーモデルのトークショーにバラクオバマ氏が登場し選挙運動では見られない彼の一面を本人自らが語っていた。私にはアメリカにおいて選挙権がないため投票はできないが、アメリカ市民が若者からアダルトまで次回の大統領選挙にとても積極的に考えている姿を見てとても感銘をうけている。

2007.10.8発行 紙ひこうき Vol.316