自主防災体制の確立を目指して {平針学区}


防災訓練

「火事だっ!」の声とともに、消火器や防災バケツを持った人たちが走り寄り、消火活動が始まった。訓練とは思えない真剣さだ。
この防災訓練は、平針学区が「防災安心まちづくり運動強化推進学区」に指定されたことに伴い、木造家屋が密集する中町地区を推進モデル地区とし、地域住民の自主防災意識の高揚と防災知識・技術の習得を図り、実践的自主防災意識の確立を目指すもの。
9月9日に一回目の講義を受けた参加者50名は、9月23日に2回目の実践訓練のため中平公園に集まった。“立っていられないほどの地震発生”という設定で始まった訓練は、屋内対応→火災発生→情報収集→要求救出→応急手当、あるいは先行避難等、消防署の指示で進められていく。もちろん現実には同時に起こり同時に進行していくわけだが、ひとつひとつをこなしていくより、いざという時に備えるわけだ。
公園内には町並みの描画。そしてけが人役や近所を見回る役など参加者全員に役割が分担。まるでバーチャルゲームのような今回の防災訓練は今までにないユニークなもの。はっきり言って面白かった。参加者の一人、堀内さんは「家庭でも役に立ちそう。参加してよかった」と感想。
地震の被害は、まず家具などの転倒で逃げ遅れたり動けなくなったりすることが多い。さらに火災が追い討ちをかける。まず自分の安全を確保したら、次に救助に当たる。そのために訓練を繰り返すことが大切ですね。

2007.10.8発行 紙ひこうき Vol.316