編集後記


爆発温泉の「シエスパ」に、ごちゃ混ぜ肉屋の「ミートホープ」、まあ何と無責任な事件が相次いだことだろう。

さて爆発温泉。経営者が「管理は管理会社に委託してあるので」と逃げれば、管理会社は「下請けが実務をしていますから」となすりつけ、下請けは「ガス検査までは契約していない」と横を向く。
そしてミート社。創意工夫が得意らしいが、それは全部インチキの知恵。非難されれば「安さを求める消費者が悪い」とけつまくり。 

「責任」とは「非難されるべき責め」という意味もあるが、実は「人が引き受けてなすべき任務」のことである。爆発温泉で言えば、用途目的はいずれにせよ、およそ収容施設の「なすべき任務」は、一に安全管理である。そして食物商売が「なすべき任務」は、何よりも信頼を裏切らないことだ。両者がこんなに無責任なのは、おそらく自分の仕事に「誇り」と「愛情」がないのだろう。

「高給スパを経営するセレブな私」と「金力のあるビッグな俺」に惚れ惚れしているだけなのだとしたら、お安いね。

2007.7.4発行 エコノミスト●なごや Vol.30