何ですか~~~ 


①「先生あのね・・・」
と子どもが尋ねてくる。気を利かせて「ナーに」と聞く。「あのね、あのね・・・」となかなか進まないと、つい「おもちゃ?お菓子?」、挙句は「おしっこ?」と次々と尋ねてしまう。そのうちに当たって、うなずいて終り。

②「先生あのね、クレヨン・・・」と言ってくる。「あっクレヨンね。ええっと何色?・・・赤、茶色?」と次々に聞く。そのうちに当たって終わり。
 仕事に終われると、ついつい先回りをして答えを探してしまう。でも、これは子どもの発達にはマイナス。なるべく聞こうと思う。その上、振り返ってみれば、答えを用意してしまう子はいつも決まっているような気がする。これは子どもの個性の範囲であり、成長の過程であって否定するものではありませんが、保育士としては反省します。
 ところが最近、母親との会話にもその傾向があるような気がするのです。
 「先生あのね、ボールペン・・・」多分「ありませんか?」あるいは「貸して下さい」と言いたいのでしょうね。
 「先生あのね、うちの子・・・」
 「えっ、熱がありますか、えっ忘れ物、えっ、えっ?」
 最近は親子ともに語尾省略といいますか、単語の羅列のような会話が目立つのです。
 意志のいつも通う相手ならそれもいいかもしれません。が、いつもそうとは限りません。意志をはっきり伝える訓練も必要と思って、最近は我慢して「子どもの問いかけは最後まで聞く」ように心がけています。
 お母さんには「ボールペン?」と問い直し「ありませんか」と言われるまで待つのです。・・・これ、疲れるのです。

KID'S 倶楽部 H19 Vol.153