国の重要文化財、筑摩神社を守りたい


~国の重要文化財、筑摩神社を守りたい~
筑摩神社氏子総代会長 林 功さん(66)

筑摩神社氏子総代会長/林 功さん「私で何代目になるのだろう……」。
そう答えてくれたのは国の重要文化財である筑摩神社の氏子総代会長の林 功さんだ。
松本市筑摩二丁目にある筑摩神社は、室町時代の松本城主、小笠原正康によって建てられた本殿がある由緒ある神社だ。

氏子総代会長の林さんですら、自分が何代目であるか分からないくらい昔から、人々に大切に守り継がれてきた神社である。境内は樹齢百年~三百年くらいの杉や欅の大木で覆われており、「つかまの森」の愛称で大勢の人に親しまれている。

筑摩神社では毎年二回、大きなお祭りがある。夏には筑摩花火大会、冬には篝火講(かがりびこう)厄払いが盛大に開催され、多くの参拝者でにぎわう。
現在この筑摩神社は、氏子総代会長の林さんはじめ二十四名の氏子さんたちで守られている。

「この氏子の仕事で大勢の人と知り合えたことが私にとって貴重です」と語る林さんは今年いっぱいで任期を終える。「出来れば拝殿の屋根の修復をするまでは」との言葉に、最後まで筑摩神社を守ろうとする林総代会長の熱意を感じた。

林会長の意思をこれからもずーっと後世に受け継いでいってもらいたいと願う。

(スパイス 第2号 ヒューマンスクランブル第2回)