新一年生の刺激


4月に入所した新一年生たちもトワイライトに慣れてきました。1年ずつ学年が上がった在校生たちも、新一年生が入ったことで急にお兄ちゃん、お姉ちゃんぶりを発揮してくれて頼もしい限りです。

今年の一年生は保育園や幼稚園できちんとやってきたのでしょう、とてもお行儀がよい子ばかりです。
自分たちで遊んだ道具はもちろんのこと、そこらへんに散らかっている物も気が付くと何人かが集まって片付け始めるのです。「あら、一年生が言われなくてもやってるのに、三年生はいいのかな?」と言うと、上級生たちがあわてて飛んできて片付け始めます。私たちAPは、この雰囲気がいつまでも続くようにと話し合っています。

ある時、何か面白くないことがあったのか、上級生の男子がイライラして本を次々と床に叩きつけるということがありました。すると、一年生のA君がそっとその上級生の後ろに回って、床に散らばった本を一冊ずつ拾っては元に戻しているではありませんか。

しばらく経ち、その上級生も落ち着いた頃を見計らって「ね、あなたが怒ってるとき、A君が片付けてくれてたのを知ってた?」と話しかけてみました。すると「うん、気が付いてたよ。その時は僕怒ってたから何とも思わなかったけど、後になってから悪かったなぁと思った」「じゃあ、A君にお礼言わなくっちゃね!」ということで、その上級生はものすごく恥ずかしがりましたが、A君に「この前はありがとうな」と、きちんと言えたのでした。

今年度から専任の先生が替わったのですが、さっそく先生にここの子供たちの感想を聞いてみたところ、「地域によって子供たちに特別変りはないのですが、ここの子供たちはどちらかというと素直ですね。素直だから感情もむきだしになる。でも時間を少し置いて聞いてみると、みんな反省してるからよい子たちですよ」とのこと。

けんかしたり、泣いたり、怒ったりと、集団生活には色々ありますが、素直に自分を出し合える環境であり続けたいと思いました。

KID'S倶楽部 Vol.180:小学百景