男性高齢者の地域デビュー


男性高齢者の地域デビュー

先日、地域福祉推進協議会実践交流研修会に参加し、天白区山根学区のサロン活動の実践報告を聞いた。
「男性参加者がとても多い」との発表にコメンテーターの先生も会場も驚いた。どこのふれあいサロンでも、男性はほとんど参加していないからだ。ということで早速山根学区におじゃましてみた。

訪問したのは東サロン。南北に長い同学区は、より参加しやすいようにと、その他に西サロン、海老山サロンが設置してある。集会は各々月に一回だが、どのサロンへ行っても構わないし、年齢も不問で学区民ではなくても参加でき、常滑からの参加者もいるというから驚く。

山根学区福祉協議会広報担当の可知さんは研修会の折に男性参加者が多い秘訣を「手芸など女性しかしない行事はしない。手先のこともするが、男性も抵抗なく出来る事を選ぶ」と発表していた。だとしても、どのように参加を促したのだろうか。「推進委員がお一人ずつに声かけをした」とのこと。
それで多くの人が「いっぺん行ってみようかな」という気になったのだから、お声のかけ方が上手だったに違いない。そしてそれぞれが知り合い同士で誘い合って、おじいちゃま方の地域デビューは自然な形で広がって行ったようだ。

この日も参加者の約半数が男性で、皆で室内ボーリング大会を楽しんでいた。
行事はその他にお誕生会やクリスマス会、キャンピングやお花見、野外活動に勉強会とバライティー豊か。各サロンでは取り仕切り、オブザーバー、会場作りなどで男性が大活躍。女性参加者も「男女が揃っているとはなやいでいいわねぇ」と楽しそうだ。「男だけだと殺風景だし、女だけだと話が狭くなる」と可知さん。

「まあこの年で友だちが出来るとは思わなんだ」という90歳の男性はサロン三ヶ所の他、コミセンの行事にも参加しているから、月に10回ぐらいは出かけるそうだ。
「皆に会えるのが一番。もの言ってくれるでしょ?顔見知りになったら一緒に遊びにも行く。皆もっと出て来ればいいのに。ほがらかになるに。色んな知識も入るし。若くなってエエんだわ」とのこと。可知さんも「参加するようになってから男性は顔つきが変わる。本当に開放的なお顔になられる」。

家から出てこない人は「僕に言わせれば世間が狭い。奥さんにブツブツ文句言っておらが天下の人は出てこんな」だそうです。

みなさん、一度遊びに行って見ませんか?
思わぬ新しい出会いが待ってますよ。

2009.3.25発行 み・まも〜る4月号 Vol.23