ヒューマンスクランブル第303回



中日新聞研修生 安藤弘喜さん

面白い広告を作りたい

 地元ドラゴンズの調子が今年も良い。アライバ・ウッズがイマイチだった4月、ドラを支えたのは、投手陣。それも、生え抜きの若竜たち。チームを活性化させるのは、やはり若手の台頭、そして活躍。これは、会社でも同じだ。
 中日新聞社にも、多くの若者が入社した。彼らは、「販売の現場」を知ることから社員としてのスタートを切る。そう、販売店研修だ。当店にも、安藤弘喜さん(26)がやって来た。
 千葉県柏市出身で、上智大学大学院を卒業。「人間的に成長したい」と新聞社を選び、見事、中日新聞社に入社した。
 「小説が好きで、特に司馬遼太郎のものはよく読みます。時代に流されないで、自分の道を行くところに強くひかれます。というのも、中、高とあまり勉強をしなかったし、“自分の道”も見えていませんでしたから」
 柏と言えば、レイソル。サッカーが盛んな土地柄に思えるが「サッカーより野球が好き。中日ファンではなかったのですが、アンチ巨人でした」と言うから“骨”はある。
 そう、根性もある。「ボク、太っていて100キロ超でしたが、走って痩せました。最初はつらかったけれど、毎日走っているうちに走らないと気持ち悪くなって。それに達成感が得られ、しかも走っているといいアイデアが浮かびます。」現在の74キロからは、想像もできない“デブだった昔”。
 新聞店の朝は早い。「そうですね。いつも寝入っていたころに、もう起きますから。でも、慣れました。」順応力もある。
 中日新聞では、広告局に行きたいと思っている。「今まで、新聞をよく読む方ではなかったけれど、新聞広告で面白いのがあって。新聞広告も減っているようですが、読者の目を引きつけるような広告を作りたいと思っています。
 広告企画など、アイデアもたくさんある。活字から離れていく若者を、もう一度活字に回帰させるには、広告は面白い。ドラの親会社でも“若竜”が暴れ出したら新聞も面白くなる。大いに期待したい。

2008.5.12発行 紙ひこうき Vol.323