I LOVE NY



 
 景気悪化が続く中今年2月、アメリカ政権より景気回復対策として“戻し減税”が法案化され、4月末より環付小切手が2007年分の確定申告を終えたアメリカ居住者約1億3000万人に環付される。環付金は個人の収入や家族構成によって一家族300ドル~1200ドル(日本円約3万2千円~1万2千200円)、個人最大600ドル(日本円約6万2千円)と異なる。
今回の戻し減税を法案化したアメリカの狙いは景気回復。多くの小売店が納税者の消費を狙う販売商法をあの手この手で行なっている一方、納税者の三分の一が環付金を貯金するというデータも出ており、景気回復にならないと懸念する声が多くあがっているのが現状。ちなみに私もこの環付金で大きなフラットスクリーンのテレビでも買ってしまいたい! と思うところだが貯金をする予定である。
今回の対策がどれだけ景気回復に繋がるかは疑問だが、税金が戻ってくれば納税者は〝助かります!〟と思うのは確かである。先日も知人が日本に帰国する為に航空券を購入したらNYから日本までの往復運賃に日本円にして約15万円!
何だか日本への帰国が一大事、といわんばかりの状況になっているような気がしてならない。
 アメリカ生活十一年目を迎える私であるが、最近ある変化に気づいている。ジャパニーズ(日本語)を忘れかけてるのだ。仕事で日本語を使うことも多々あるがほとんどは英語を使う環境の中、自分の書く日本語の文法、熟語の間違いなど、日本人として危機感を感じ始めた。ということで日系新聞をこまめに読むことを心がげている。アメリカナイズしてるよね、と日本にいる友人などは言うが格好いいとかそういう事ではなく、日本人としてアメリカで暮らす年数が長くなっても母国の言葉や文法は忘れてはいけないという気持ちで一杯。
 写真はカラオケを楽しむアメリカ人。アメリカ人は本当にカラオケが大好きでカラオケボックスに入って歌うよりもバーに集まる大勢の人の中で自分の歌を披露?するのを好む。週末のカラオケは物凄い熱気。時にはバーが人で溢れお酒を頼むのにも必死、という状況である。歌の上手い人もいれば相当の音痴な人もワイワイ踊りながら楽しんでいる。歌をうまく歌うとか自己満足のカラオケではないこのアメリカのカラオケ文化をなんと呼ぼうか考え中だ。

2008.5.12発行 紙ひこうき Vol.323