私は異邦人{I LOVE NY 55}


クリスマス

12月25日、クリスマス。街のほとんどの店が閉まり、街を歩く人も少なく、数日前までクリスマスショッピングでごった返していた街が嘘のように静かであった。
田舎へ帰る人やホームパーティをする人などクリスマスには家族が集まり祝日を過ごす日。例年、クリスマスには友人の家のパーティにお呼ばれすることの多い私が、今年はアメリカに来て初!の我が家での小さなクリスマスパーティを開いた。初めて我が家にクリスマスツリーも飾り、パーティのデイナーのメニューを考えたり、その買出しであったり、今年は事前からクリスマスムードをうんと増して感じることができた。
また今年は、(秘密のサンタ)という西洋のクリスマス文化のギフト交換をした。これはよく会社や人数の多い家庭なので行われるもので、サンタの靴に入れられたパーティ参加者の名前が書いてある紙を各自が1枚引き、その人に自分が秘密のサンタとして、あらかじめ決められた金額の中でプレゼントを買うもの。一般的なサンタの相場は20ドルから30ドルと、とてもお手ごろである。
クリスマスギフトというと、高価な物を購入する人もいれば、また高価でなくても数人分、ときには数十人分のクリスマスギフトを用意しなければならないこともある。以前アメリカの新聞で、ストレスになる要因の統計20位に“クリスマス”が記載されていた。楽しいクリスマスのはずがストレスになってしまったら悲しい。
クリスマス前日や当日にボランティア活動に参加する人もアメリカのクリスマスに多く見られ、様々なチャリティーイベントが行われている。先日カトリックを信仰している友人が教会を通して、ニューヨークのホームレスの人へのボランティアを行ってきた話をしてくれた。23日の早朝から100人分の食事を作り、お昼からホームレスの人達を迎え入れて一緒に食事をするというボランティアだ。本人もボランティアをした後、「クリスマス前に人の役にたつことができて本当によかった」と喜んでいた。来年のクリスマスは私もボランティア活動をしたいと思う。

2008.1.14発行 紙ひこうき Vol.319