私は異邦人{I LOVE NY 53}


ペットも衣装を着てパレードに参加10月といえばハロウイン。毎年ニューヨークでは10月31日に仮装パレードが行なわれる。今年も大勢の人達がこのパレードに参加しており、例年通りマンハッタンのダウンタウンの一部はパレードのためものすごい人混みで溢れていた。写真にもあるように今ではペットも衣装を着てパレードに参加していてとてもユニークさを増している。
先週ニューヨーク州知事と国土安全保障省長官が、自動車運転免許証に関し大幅な変更が来年から実施されることを発表した。移民国アメリカ、そして人種の拑堝ニューヨーク。今現在、ニューヨーク州ではアメリカに滞在する外国人は合法なビザを提出しなければ、運転免許証を習得することは不可能であるが、来年よりニューヨーク州では三種類の証明書が発行されることになる。各証明書の詳細としてまず一つ目の証明書が、ニューヨーク州在住の米国市民が取得できるエンハントス運転免許証と呼ばれるもので、パスポートがなくてもニューヨークとカナダを行き来もできるようになる。二つ目の証明書は今現在の運転免許証に類似しており、米国市民と合法滞在者が取得できるもので、運転免許としての役割の他に、飛行機の搭乗時や政府の管理する建物に入る際の身分証明としても使用ができる。三つ目の証明書は、米国市民、合法滞在者、そして不法移民も取得できる運転免許証。ただしこの三つ目のカードには、政府機関目的使用の不可の印が押されるため、各個人の身分証明書としての使用はできない。要するに、これから不法滞在者も運転免許証の取得はできるが、それは身分証明書とはならず常に身分の確認できるもの(通常はパスポート)を持参することとなる。もし運転免許証を保持しない場合で身分証明書のみを申請する場合は、米国市民、合法滞在者のカテゴリーから適切のものを申請する。
生活の多くの場面で必要とされる身分証明証。来年から変更される運転免許証の基準については、決定された時点から賛成、反対の議論がニューヨークのXディア&報道で日々取り上げられている。何故違法滞在者に運転免許証の保持が許されるのか、と主張する議員もいれば違法、合法は別として移民者の権利は主張されるべきだ、と言う議員もいる。移民法も大きく関わる今回の決定、来年から運転免許証申請所はパンクとなりそれ以外で訴訟を起こす米国市民もいるだろう。

2007.11.13発行 紙ひこうき Vol.317