私は異邦人 I LOVE NY 49


独立記念日の花火七月四日(アメリカ独立記念日-国民祝日)といえばバーベキュー。昼間から海、公園、屋外を利用して家族や友人で集まり、材料などを持ち寄ってバーベキューをする。肉や野菜を焼くのが基本だが、アメリカ人はハンバーガー&ホットドックが大好きなので、あらかじめパンを用意してハンバーガーをつくる人も。アパートは別として庭付きの家には必ずバーベキューコンロセットが隅に置いてあるのを見かける。夏前になると多くの店でバーベキューコーナーができ、コンロや備品などを購入するお客が絶えない。
独立記念日の夜には各地で花火が打ち上げられる。ニューヨークはビルが建ち並んでいるので、なるべく打ち上げ場の近くに行くか、またはビルの屋上から花火を眺めるのも人気。
夏のニューヨーカーの典型的光景は、とにかく外に出て何かをすること。公園でヨガクラスが開かれたり、ビルの屋上でビジネス会議をする会社もあるとか。夏のニューヨーカーはとにかく元気!
ニュースでご存知の方も多いと思うが、七月中旬マンハッタンのグランドセントラル駅付近(ビジネス街中心)で前日の雨水が地下のパイプに触れガスパイプが爆発する事故があった。私がこのニュースを知った時に真っ先に耳にしたのは”テロの疑いはなし”ということだった。9・11以来同類の事故が起きた場合にはすぐにテロの疑いがあるかどうか、が一番はじめに報道されているのだ。事故二日後にはフローズンゾーンと呼ばれる最も事故現場に近い通りを除いて通常に戻されたが、未だにこのフローズンゾーンには侵入許可は出ていない。ブルームバーグ市長は現場付近の空気が汚染されていない事が明確に確認されるまでは進入禁止命令を出している。
このフローズンゾーンには20階から40階建てのビルが4軒以上あり、これらのビルには大小合わせ多くの企業のオフィスが入っている。また路面には多くの飲食店もある。多大なる経済ダメージに対しブルームバーグ市長は低利子でローンを組む申し出を許可。さらに五日以上店を閉めた路面店には数千ドルが返却されることなどをあげたが、通常の利益とはかけ離れすぎていると抗議が市に殺到している。私の友人もフローズンゾーンに勤務先があり、今は緊急に会社が用意した仮スペースで仕事をしている。がんばれ、ニューヨーカー!

2007.8.14発行 紙ひこうき Vol.314