芋焼酎でまちおこし 天白村咲きの会 清水宣幸さん


芋焼酎でまちおこし 天白村咲きの会 清水宣幸さん

いっとき「地ビール」なるものがはやった。地元で造るビールのことだが、“地芋焼酎”を造ろうと活動を始めたのが原1丁目の清水宣幸さん(42)だ。

清水さんは昨年、平針北小のPTA会長を務め、学童保育の会長なども歴任。子どもとの関わりを大切にしてきた。「でも、意外にそのかかわりが薄いなーって。大人と子ども、みんなが参加できるものをやろう」と土地を借りた。

地元の人や鹿児島県の酒造会社の協力で、その土地に芋の苗を植え、この芋を「天白紫」と命名。「天白村咲きの会」を立ち上げた。10月の末には、有志ら30人芋掘りをし、天ぷらや焼き芋にして味わった。「無農薬で育ててますし、本当にうまいんですよ」

食べてもうまい芋だが、清水さんたちの夢は、この芋で焼酎を造る事。「名前も決まっていて、『天白川』。うまくできたら、販売して地域活性の資金にしたい」と夢は膨らむ。

ただ、悩みは「畑が狭い」こと。現在は150平米ほど。だから、無償で300坪ほどの土地を貸してくださる人が、ほんとうにありがたいのですが…」と訴える。もちろん「場所は天白川に近いところ。“天白ブランド”にこだわりたいですから」と清水さん。

「僕は地域でやることが大切だと思うんです。自分が住んでいる街。この街を“起こしたい”」と言う言葉には、熱い郷土愛がほとばしっている。

2010.12 発行 紙ひこうき Vol.354