I LOVE NY


春はまだか? NYでは3月に入るというのにまだ雪が降っている。といってもNYでは春や秋の季節を肌で感じるのもほんの少しで、すぐに夏、冬を迎える。

「最近いいことあった~?」と友人知人に会うと聞くのだが、景気悪化直面のなのかカモーンと返答されてしまう事が多い。でも地元ブルックリンでもマンハッタンでも顔がこわばっている人もいるけれど、こんな時だから笑顔で接してくれる人もたくさんいる。
ファーストフード店やコーヒーショップに入ると人々が楽しそうに食事をしたりコーヒーをのみながらお喋りしている、そんな光景を見て私も癒される。

景気後退に直面している人が沢山いる中、一方では今だからミリオン(億)単位でお金を儲けている人がいるらしい。そして資産を持っている人はここぞとばかりに家や車を購入する。NYでは大幅に家の値段は落ちていないようだが、郊外に出ると随分お値打ちらしい。オハイオ州に住む友人もこの機会を利用し、来月家を購入する。聞いてびっくりな値段だった。なんでこんなに違うの~?と思いながらいつか当たりますように!とブルックリンで宝くじを購入した私…。

今年に入って私の住む地区からお店が少しずつ閉店しているのが目立つようになった。数年前からブティック、飲食店など沢山のお店が立ち並びお洒落なパークスロープとして知られるようになっていたから残念。

先日、クイーンズ区にある温泉に行ってきた。ここは今の景気とは逆にぽかぽか! 久しぶりにお風呂につかって寒さもふきとばすくらい温まった。日本で言うと健康センターのようなこの温泉は、韓国人の経営。男女関係なく入るので水着着用でお湯につかるのに違和感があるが、ここニューヨークで温泉に入れるだけでも我がままを言わない!と友人に注意を受けた私。サウナに入ったり、室内プールで泳いだり、まさに健康センターにいる時の気分を思い出した。

ちなみに同行したアメリカ人は長く熱いお湯につかれないので、リラックスというよりかは温泉そのものに感動している様子だった。久しぶりに温泉気分を取り戻した私は数ヶ月ぶりに自宅のお風呂にお湯をためて、母から送ってもらった××の湯を入れてお風呂につかってみた。

パッケージに記載された地名を見ながら今年こそは日本に帰って美味しいものを食べて温泉につかりたいな~と思っていた私である。

2009.03発行 紙ひこうき Vol.333