編集後記


 平和の祭典であるはずのオリンピック。まったく不愉快な聖火リレーだった。
 近代オリンピックの生みの親であるクーベルタン男爵は、オリンピックを創立はしたものの「百年後まで生きていたら、今度は廃止に動くだろう」と言ったらしい。これが本当だとしたら、今日の商業主義と政治にまみれた姿を予見していたことになる。
 それにしても日本のテレビ各局は、何に遠慮して何を憚りながら長野聖火リレー中継をしたのか。ありのままの姿を私は、まずBSが放映する海外メディアで知った。「何に遠慮して何を憚って」は警察も同様。しかし長野聖火リレーでは、現在日本は一夕事あれば日本中に散らばっている中国人が何千人も集結する状態であることを知らされた。
 何のための聖火リレーかもう分からなくなってしまっているが、まだ続く。どうなることやら…。
※『エコノミストなごや』は諸般の事情により今月号を持ちまして休刊となります。ご愛読ありがとうございました。またいつか!

2008.5.9発行 エコノミスト●なごや Vol35