編集後記


 地方の時代といわれて久しい。各自治体では街おこし・村おこしが盛んで、『活性化』に躍起だ。
 歴史や名産品がある地域ならば、それに少しの付加価値をつけて上手に宣伝すれば良いのだろうが、いわゆるベッドタウン・ニュータウンは本当に知恵の絞りどころだろうと察する。
 昔、♪水道完備ガス見込み、私の町です夢の町、雑木林を切り開き、ドロンコ道もアスファルト♪という歌があった。今思えばニュータウンの歌だったのだ。こんな風に新しい街で溌剌と新生活を始めた人達は、もう高齢者だ。力のある世代の方々だから、個々の生活は充実しているだろうが、街の活性化となると話が違ってくる。
 その街で育ち巣立った初期入居者の子どもたちが、帰ってくれば良いのに。

2008.3.14発行 エコノミスト●なごや Vol34