編集後記


 北京五輪の聖火リレーがボロボロ。人権問題に敏感な欧米、というよりも中国に何の遠慮もする必要がない欧米では人権団体が力いっぱい抗議運動を繰り広げている。ユニセフに至っては理由は明言していないが、聖火リレーそのものに不参加を表明している。
 聖火リレーが長野を走るのは今月の二十六日。日本で欧米並みの騒ぎが起これば、きっと中国は居丈高に文句を言うに違いない。しかし日ごろ「人権!」と声高に叫ぶ人々はどういうわけか中国(&ロシア)の非道には文句をつけないので、多分、静かな抗議表明を眺めながら聖火は過ぎていくと思う。なんだかね…。

2008.4.15発行 紙ひこうき Vol.322