ケイコちゃんのマネーゲーム


ミートホープの食肉偽装問題に端を発したあらゆる偽装問題。不二家・白い恋人・白の次は赤とばかりに「赤福餅」。比内地鶏に宮崎地鶏。赤福そっくりなので「赤福問題」以降売れ行き急上昇だった「御福餅」まで偽装発覚でアウト。10月30日には、ニチアスが軒裏天井材の耐火性能の偽装をしていたことが発覚。旭化成やミサワホーム向けの建材だけでなく、同社の自動車部品まで影響が出るかもしれないとのこと。日本の企業はどうなってしまったのかと思う。私達消費者は、一体何を信じたらいいのか分からなくなってしまうじゃないか。

株の方はというと、8月の暴落の約2週間後の9月3日には1250円ほど戻し、又1週間後には750円ほど下げた。さらに1ヶ月後の10月11日には 1800円ほど上げて17458円になり、2週間後には1230円ほど下げ10月25日には16284円に。と、まあ今のところ上げ下げを繰り返しているが、下値は切り上げている状況で推移している。

これからの売買を悩んでいる時、日経10月27日付朝刊「本社景気討論会」の記事が目に入ってきた。「企業は堅調、家計と明暗」の見出しに、「確かにそうだわ」と頷くケイコ。それに同じ企業でも大企業は堅調だろうけど中小企業は厳しい。うちのパパだって給料全然上がってないし。何かを買い換えようという気になれないのよね、とケイコは思うのだった。

討論は「サブプライムローン」の問題により米国内住宅建築が冷え込み、その影響で日本国内でも米国向けの輸出商品(企業)に影を落としそうだという事と、原油の極端な高騰が様々な業界に影響を与えるだろう事が主な話題。またサブプライムローンの金融機関への影響は「限定的」と言う意見もあった。本当に「限定的」でありますようにと、ケイコは祈るような気持ちになった。

9月の失業率が上昇して半年振りに4%台になったとの報道。これは中小企業の雇用減少と女性失業者の増加が要因なのだが、ここでも大企業は堅調という事だ。以前から「大企業が良くなって始めて中小企業の方へその影響が及んでいく」といわれてきたが、中小企業まで良くなる前に景気上昇がしぼんでしまわないかしら。

年末の日経平均予想も16000円から17000円くらいのところ。今とあまり変わりなし。コマツも高値に張り付いたままだし今年はこのまま投資は終了かなと感じるケイコだった。

2007.11.7発行 エコノミスト●なごや Vol.32