劇団名芸が50周年 代表 栗木英章さん


ニューマンスクランブル 栗木英章さん

1962年「でくのぼうの会」として産声をあげた「名芸」(70年に改名)が今年創立50周年を迎え、11月3、4の両日には天白文化小劇場で「二人の長い影」(山田太一作)を演じた。

「50年」を語るとき「当時成人だった人が古希」という表現を使うけれど、正に例え通りの人生を歩んで来たのが同劇団代表の栗木英章さん(70)だ。

「中学時代の“熱い先生”が演劇部を創設。民話劇を上演しました。楽しかった中学時代が忘れられず、当時の仲間たちが集まって『でくのぼうの会』が誕生しました」と栗木さん。

「もう1回、もう1回で50年」と話す栗木さんですが、50年は長いし、重い。

平成6年には熱い先生、拓殖洋さんが急逝するなど「出会いと別れ」を経験。

昭和55年には、同劇団の自慢の1つ「稽古場兼小劇場」も建設した。

現在の団員数は約30人。年齢層も18歳から70代までと幅広いし、会社員、自営業、フリーター、主婦など職業もさまざま。

「年齢層が幅広いのもうちの強み。それに合った脚本も書けますから」と栗木さんは言う。

練習は週3回。それぞれ仕事を持っているため“時間操り”には苦労をするが「良い劇を」という思いが稽古場に足を向かわせる。

来年の4月13、14の両日には、50周年記念公演のファイナルとして「リア王」を上演する予定。

休む時間もない団員たちだが、心意気は高い。

なお、団員を募集中!興味のある人は名芸平針小劇場まで。

2012.11 発行 紙ひこうき Vol.377