傘寿記念に『歩み』を上梓 平針 村瀬 順史さん


平針 村瀬 順史さん

「今度はまた(女房と)一緒に九州に行きます」と笑みをたたえて話すのは、平針の村瀬順史さん。

この会話だけだと「まあ、仲の良いこと!」だけで終わってしまうが、年を聞いて「ドキッ!」としてしまう。そう、村瀬さんは今年、八十歳になった。

「傘寿の記念に『歩み』を上梓。520部を自費で作成しました」と言う言葉には、もう驚かない。

数学教師だった村瀬さんは、こよなく本を読み、定年間近になって書道も始めた。

退職後は、機関誌にエッセイを寄稿、教え子に色紙をプレゼントするなど“作品”の数は年を追うごとに膨らんだ。

今回の『歩み』は一つの区切り。傘寿の集大成といって良い。

座右の銘は「桃李無言下時自成蹊」。徳のある人のところには自然と人が集まるという意味だが『歩み』を開けば、なるほどな、と納得する。

「ボクの人生は、父母、恩師友人、教え子…。いろいろな人に助けられ、教えられ、この年まで来ました。本当にありがたいことです」という“謝辞”に人柄がしのばれる。

人は齢を重ねるたびに“目線”が上がっていくものなのに…。

こんな謙虚さを学ぶのに格好なのが村瀬さんの「十訓」。ぜひ参考に。

※『歩み』のお問合せは、℡801-0872。

2012.10 発行 紙ひこうき Vol.376