I LOVE NY


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近年ニューヨークでは床虫(英語:ベッドバグ)が大問題となっている。

顕微鏡を使わなければ見る事ができない小さな床虫は、主に家庭のベッド・ソファー・家具などに付着し、夜になると人間の血を吸うというとても厄介な虫で、刺されると強度のかゆみを発し、赤みが数週間残る。

アメリカで都会であればあるほど発生し、どんなに環境が清潔でも発生する。

床虫が発生すると、その部屋にある家具や衣類はほぼ全て処理しなければならなくなるケースがとても多く、住民の頭を悩ませている。

近頃では床虫を専門に駆除できる業者もでてきているが、コストがとても高くつくため、ニューヨーカーは床虫にとても敏感である。

昨年、主に家の中で発見されると考えられていた床虫が、遂にはマンハッタン5番街のブティック数店、映画館のシートクッション、バス座席でも発見され、一時大きな問題となった。

敏感な住民の間では、バスの座席に座る際は持参したプラスチックバッグを敷いてから座席に座るという光景もあちこちで見られている。

都会だからこそ発生する床虫。一体どこからやってきたのだろうか?

今ニューヨーカーが1年の中で最も元気な時期。
春から初夏、温かくなると一気に人々が外や公園に繰り出し、日光浴を満喫する。

ビルの合間から見える空にも雲ひとつない晴天が続いている。

2011.06 発行 紙ひこうき Vol.360