林 剛一さん


林剛一さん

 

 音楽の先生のイメージ、きれいなソプラノの女の先生ですか、ソフトな低い声の男の先生でしょうか。林剛一さんは愛知教育大学音楽教育講座教授。そう、音楽の先生の先生なんです。そしてバリトン歌手としてもご活躍、今年のてんぱく音楽祭では、すばらしい声が披露された。

 

 「5歳からピアノを習っていました、親は、自分から習いたいと言ったというのですが、あまり好きじゃなかったんですよ、練習が。それで発表会の時ピアノの先生が歌を歌わせてくれました」この頃から歌への道がはじまったのかもしれませんね。

 

 「中学生になってから受験にそなえてピアノはやめました。その頃は音楽の道へ進むつもりはなかったのですが、小4から神戸放送児童合唱団に入っていて、高校では合唱部に入りました」ここから愛教大の先生になるまでは長い道のりがあり、その間林さんが出会った2人の師をご紹介。

 

 三室堯(みむろたかし)さん、高2の時はじめてのバリトンのリサイタルで感動。人間にこんな声が出せるんだ!その後不思議なご縁で支持することに。ジュゼッペ・タッディ氏、歴史に残る名バリトン。弟子をとらない彼に林さんが直談判。日本一唯一の弟子となった。林さんの行動力、すごいです。歌への情熱・愛情感じます。

 

 「いい先生との出会いがあったから今があると思います。自分もそういう教師を育てたいと思っています。先生から受けた恩を学生に伝えたいです。音楽の道に進むために後押ししてくれた両親にも本当に感謝しています」

 

 林さんは4年前から名古屋市内の中学合唱部で発声の指導をし、昨年NHK合唱コンクール全国大会で見事銅賞を受賞。「子ども達にいい声でいい歌を歌ってもらいたいと思っています。もちろん自分も死ぬまで勉強です。聞いて下さる人の心に入っていけるような、何か感じてもらえるように歌いたいです」

 

 今後は、ボランティア活動も考えていらっしゃるという林さん、ご活躍応援しています。