Ｉ ＬＯＶＥ ＮＹ
2010-05-10 18:06:33
人間ウォッチング。ニューヨークは人間観察するのに絶好の場。とにかくユニークな人、おかしな人がたくさんいる。ニューヨークって面白い！ 思う瞬間でもある。
先日マンハッタンのユニオンスクエア広場を訪れた時のこと。広場に入るなり、 写真に写るチェスを打つ男性と子供を発見。この男性、少年にチェスの打ち方を教えているのだが、実はこれ、彼等がお金を稼ぐ為のパフォーマンス。チェス台の横には観察料を入れる為の小さなダンボール箱が。そしてチェス台を囲む観客の中にいた少年の両親の姿を見て、私はとても驚いた。
子供に賭け事をさせて、そしてそれでお金を取ってしまうとは…。様々な人種が集まるニューヨークだが、その日食べるお金を稼ぐ事に必死な人がたくさんで「手段を選ばず」という人もいる。その領域は常識を遥かに超えている事も多いのだが、生きる為のバイタリティは半端ない。
私はチェスを打つ少年を見ながら彼は何を考え、何を思いながらチェスをしているのだろうと考えていた。
そうしていると後ろから女性に呼ばれ、路上で売っている絵の価値と値段について意見を聞かせて欲しいと頼まれた。
その絵は用紙一面が派手な蛍光色で塗られたとてもユニークな絵。「25ドル？」と答えると、その絵の値段は100ドルだと言う。
正直ぼったくり！ と思った私の意見は聞かず、彼女は有り難うと言って多くの人で混雑する広場の中で、ただじっと絵を見つめ考えこんでいた。
私のすぐ隣には犬を連れてギターを弾くジプシーらしき男性がいたり、少し先ではテレビの撮影が行なわれていたり、とにかくまとまりがないのだが、人間ウォッチングをしていて飽きない。全てがユニークなシーンとして映った。
時にニューヨークって何なんだろう？ と考える私だが、この街が大好だ。
2010.05 発行 紙ひこうき Vol.347
