I LOVE NY


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テレビではスポーツジム、ダイエット器具、そしてダイエットサプリメントのCMが勢いよく流れている。
アメリカでは「肥満」が国の大きな問題となってきており、ここ数年のニュースや政府による統計発表により、年々その実態が明らかになってきている。

アメリカの日々の食生活に着目してみると、肥満人口上昇の原因は運動不足ではなく食生活である事が一目瞭然ではないかと思う。
日本で「太っている!」というスケールとアメリカで太っている、とではあまりにも違いが大きい。

スーパーで買い物をしていてとても気になるが、子供用のジュースやコーンフレークに有り余る程の着色料と砂糖が使用されている。これだけ糖分や脂肪分を幼少時代に摂取していれば、成人になる頃には肥満体型が形成されてもおかしくない。

レジに並んでいる時、前の人がどんな物を購入したのか見てみると、缶詰がてんこ盛り。新鮮な野菜や果物はカゴの中に入っていない。
コーヒーショップでは一杯のコーヒーに小さな袋に入った砂糖を5~6袋、たっぷりと入れるのはざらである。

アメリカのファーストフード店では最近ようやくメニューにカロリー記載がされるようになったが、これは肥満人口を減らすのに役にたっているのだろうか?

私も祝日などは食べ過ぎてしまう。何日も脂肪分の多いものを続けて食べていると、あっさりとした物が恋しくなる。
そんな時に食べる白いご飯と魚の味がこんなに美味しいものか! と感動する。

先進国、アメリカ。しかし皆の食生活に対する知識は、先進国とは思えない事が多い。

肥満に対して政府が様々な取り組みをしているのを見ると、食生活への知識や関心がいかに大切かということを実感している日々である。

2010.02発行 紙ひこうき Vol.344