ヒューマンスクランブル第317回


床山さんにも格付
~ 三保ヶ関部屋の床朝さんこと 席 朝雄さん ~
三保ヶ関部屋の床朝さん

昨日から大相撲名古屋場所が始まった。小紙でも、この時期は定番。そう、三保ヶ関部屋の力士が『ヒューマン』の対象だが、今回はちょっぴり趣を変え、床山さんにスポットを当ててみた。

同部屋には、2人の床山さんがいる。「床明」さんと「床朝」さんだ。そう、力士同様、床山さんにも『床山名』があるし、格付もある。格付のランクは5つ。最高位が特等床山で、一等床山から順位を下げ、五等床山まである。
今回、お話しを伺ったのは、一等床山の「床朝」さんこと、席朝雄さん(46)だ。

「中学時代は相撲部でしたが、体も大きくはないし、プロの力士になるつもりはなかったですよ。でも、相撲が好きで、相撲に関わっていたい、と相撲協会の門をたたいた」という関さん。

「美容師のように国家試験はありませんが、教えてくれる人もいません。」そう、昔の職人さんたち同様「技は盗むもの」だったようで「チョンマゲで約1年、大銀杏を結えるようになるには5年はかかる」とか。

協会に所属する床山さんの数は50人と決まっているため、床山さんのいない部屋も。また、出向いて結うこともあるようで、「把瑠都は、今はうちの部屋じゃありませんが、場所中は私が結っています」と関さん。

また、同じ大銀杏でも、結う床山さんによって微妙に違うそうで「誰が結ったものか、見ただけでわかる」と言う。

今年の名古屋場所。少し視線を上げ、マゲにも注目を!

2009.07発行 紙ひこうき Vol.337